国立情報学研究所(NII)は4月18日、都内で会見を開き、2013年4月よりNIIの4代目所長に就任した喜連川優氏が所信表明を行った。 喜連川氏は冒頭、NIIには2つの大きなミッションがあることに言及。1つは情報分野の基礎研究を進めるという点。そしてもう1つが大学や研究所を結ぶネットワーク「SINET4」の運用だとし、この2つを同一機関で同時に行っているのは、世界的に見ても稀有であり、だからこそ見えてくるものもあるとした。 「自分たちでネットワークもコンテンツも運用してみると、運用の辛さ(ペイン)が分かってくる。しかし、現在のITはそうしたペインをどうやって乗り越えるか、という点がけん引している部分もあり、そこを感じないで次世代のITとは、という研究を進めることは難しい。実際に運用することで、そのペインを肌で感じ、それを研究にフィードバックする。これは次世代のITの実現に向けては理想的なス