先進国の経済はサービス志向に大きく傾いています。 私たちにご相談いただくお話も、以前は新商品の開発のお話が多かったのですが、ここ最近は新しいサービスの開発のお話が増えてきているように感じています。 その背景を理解するのに、ヘンリー・チェスブロウの『オープン・サービス・イノベーション』は参考になります。 オープン・イノベーションの父と呼ばれるヘンリー・チェスブロウはその著書のなかで、現在、先進国の大部分の企業が「コモディティ・トラップ(コモディティ化の罠)」に陥っていると指摘しています。グローバル化したビジネス環境で「製造拠点が世界中の低コスト地域に広がって、価格を下げるコモディティ化のプレッシャー」が企業の競争環境を一段と激しくしていると同時に、インターネットの普及やテクノロジーの進歩などが要因となってますます製品寿命が短くなる傾向が組み合わさることで、企業はコモディティ・トラップにはまっ