惨劇・重圧 裁判員制度廃止求め 経験者が国を提訴 「急性ストレス障害」の診断書を見せ、女性は裁判員制度の廃止を訴えた(写真は一部加工しています) 「裁判員の仕事でこんなにつらい思いをするのは、私で最後にしてほしい」。裁判員を務めて急性ストレス障害になった福島県内の60代女性が河北新報社の取材に応じ、裁判員制度の廃止を求めるために提訴を決断した心境を語った。 ■「罰当たった」 血の海と化した事件現場、消防に救助を求める被害者のうめき声-。裁判で見聞きした画像や音声が今も頭から離れない。食事は1日1食。裁判に関わってから肉が食べられなくなり、主に寒天やゼリーで栄養を取るのがやっとだ。 最近は自責の念を口にする。「死刑を下したから罰が当たったんだ」 60代の夫は「妻は生真面目。症状は悪化しているようだ」と心配する。 ■回避理由なく 昨年12月、福島地裁郡山支部から裁判員候補者の呼び出し