中途半端なグローバル教育に煽られて幼年期に英語を教えるよりも、しっかりとした「日本語脳」を育てるべきだ 私は昨年度(2013年度)、政府の内閣官房からの依頼で行政事業レヴュー(以前の「行政事業仕分け」)において、「グローバル人財教育」に関する参考人を務めた。具体的には大学教育の現場においてグローバル人財教育を充実させることを名目に文部科学省があれやこれやと予算を計上してくるのに対し、民間有識者の立場から意見したのである。私はプロとして企業現場でのグローバル人財育成を行っているからだ。 その審議の場で違和感を抱いたことがあった。それは「とにかく英語を勉強させればグローバル人材になる」と文部科学省、そしてその背後にいる大学法人は信じ込んでいるということである。予算要求に関連したペーパーを見る度に「英語」「英語」そしてまた「英語」のオンパレードなのだ。 私自身、キャリア外交官として外交の最前線に