西村康稔大臣が、酒類販売店や金融機関に対して、アルコールの提供を自粛しない飲食店との取り引きを差し控えるよう求めたことが大きな話題になった(ともに7月13日に撤回)。 現在、ドイツで研究をしている行政法学者の横田明美さんがこの件を念頭に、「日本は法治主義での正規ルート(権利を制限するなら立法に基づく)を回避している範囲が広すぎる」とツイートした。 日本政府のコロナウイルス対策はどのような意味で「法治主義」を回避・軽視しているのだろうか。また、「法律とコロナ対策」という観点から、横田さんが研究しているドイツと日本はどのように違っているのだろうか。話を聞いた。 裁判所で争えない ——西村大臣の「要請」についてどうご覧になったか、詳しくおしえていただけますか。 横田 この西村大臣の要請については、飲食店側が訴訟を起こすことができない点が大きな問題だと思っています。 どういうことか、すでに訴訟にな
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