統計の怖さと強さを学ぶ、格好の教則本。 たしかに統計は強力なツールだ。しかし、やりようによっては、正しい情報を用いて、堂々と白を黒と言い包めることができる。「嘘には三つある。嘘、大嘘、そして統計だ」、これが冗談でもなんでもないことが分かる。 本書は、犯罪統計を探す場所・方法・ノウハウを詳説する。また、警察統計の収集手続きやメカニズムを解説することで、それぞれの統計情報の特性が分かる。さらに、官庁だけでなく、主要先進国の犯罪・司法統計など、ネットを利用した犯罪統計の検索の最前線を紹介している。このテの研究にすぐ着手したいなら、第3部の犯罪統計リファレンスが一番に役立つだろう。そして、通して読むことで、「統計のカラクリ」が分かる仕掛けになっている。 たとえば、「少年犯罪が凶悪化している」神話を思い出そう。いまだに信じている人がいるかもしれないが、比較対象を取捨することで、あるいは異なるスケール
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