【サンパウロ=平田雄介】南米ブラジルの大統領選決選投票に敗れた右派のボルソナロ大統領は、10月31日も敗北を宣言せず、沈黙を貫いた。ボルソナロ氏の支持者は選挙結果に抗議し、全国230カ所以上で道路を封鎖した。この影響で、サンパウロ近郊のグアルリョス国際空港ではスタッフが到着できずに欠航が相次ぎ、日本人客にも影響が出た。 ボルソナロ氏は選挙前、自国の電子投票システムを「脆弱(ぜいじゃく)だ」と言い立て、大統領の座から自らを降ろすことができるのは「神だけだ」などと発言。根拠を示すことなく、選挙不正が起きると示唆していた。 サンパウロ近郊では午後8時ごろ、グアルリョス国際空港に通じる高速道路を支持者約50人が封鎖し、渋滞が発生。飛行機に乗り遅れる人が出たほか、深夜便がほぼ全便、欠航した。 欠航した米国便に搭乗予定だった日本人女性は「サンパウロに戻ることもできないし、周辺は治安が悪いので、朝まで空