<ソフトマネー> 「ほぼ日」に連載をしてくれていた末永徹さんから、 ずいぶん前に聞いたことが、 いまでもとても役に立っている。 それは、「ソフトマネー」という概念だ。 マネーには、ハードマネーとソフトマネーがあるという。 ハードマネーというのは、文字通り「お金」のことだ。 貨幣のかたちをしていなくても、 たとえば、預金通帳に記載されていれば、それはお金だ。 つまりは、いくら、とハッキリしたお金が、 ハードマネーだと思えばいい。これはわかりやすい。 いっぽう、「ソフトマネー」というのは、 たしかに価値があるのだけれど、 明確に数字として表現できない。 たとえば、いまこれを書いている部屋には、 テレビ番組が流れていて、 高校生たちが、懸命に野球の練習をしている姿を 映しだしているのだけれど、 「この経験は、大きな財産になる」というような ナレーションがついている。 その「大きな財産」は、いくら