台湾Hon Hai Precision Industry社(鴻海、通称Foxconn)CEOの郭台銘氏は、シャープおよび大阪府堺市にある液晶パネル工場の運営会社に出資した理由と展望を、日経エレクトロニクスに対し説明した。郭氏は、「日台協力の成功事例とすべく、全身全霊をささげる」と強調。主に2点述べた。(1)堺工場の生産能力を大幅に引き上げた後、2017年までに工場運営会社の株式を上場する。(2)液晶関連以外の分野でもシャープと積極的に提携していく。 堺工場は世界の宝 郭氏は堺工場の価値を次のように認識している。「電子業界の多くの人は『堺工場の建設は間違いだった』『あれは不良資産だ』というが、私はそう思わない。第10世代というコスト競争力が高い製造プロセスを世界で最も早く実現しており、我々の予想を超えてラインが自動化されている。環境負荷も低い。こうした見方においてシャープ前社長の片山幹雄氏注