町からレンタルビデオ店が姿を消している。1990年をピークに減少傾向はやまず、資本力のある大手全国チェーンの閉店、事業撤退も相次いでいる。そんな逆風下で、福岡市で地元店として34年間営業してきた「ウッドランド那の川店」(南区那の川2丁目)も10月いっぱいで幕を下ろした。業界団体の資料を基に西日本新聞が調べたところ、大手を除き、市内の地場店舗はごくわずかとなる。 (平峰麻由) 【写真】資さん“最古”の店舗が閉店 赤い壁が目を引く古い建屋。正面ガラスには「旧作110円」などとある。業界では「老舗」だ。閉店が告げられると、インターネット上でも「悲報」「寂しい」と話題になった。 閉店決定後の10月半ば、平日の午後6時ごろ。店から出てきたのは、週に2日は自転車で30分かけて借りに来るという男性(80)。この日手にしていたのは20本の韓国映画や韓国ドラマ。娘の習い事の帰りに一緒に立ち寄った40代の男性