中国国営新華社通信は31日、共産党指導部の党政治局が30日、抗日戦争の研究と宣伝に関する学習会を開き、習近平(シーチンピン)国家主席が関連史料の収集を国際的に進めるなど、取り組み強化を求めたと伝えた。党指導部が抗日戦争を巡る宣伝工作を重視し、直接指導していることが鮮明になった。 政治局の学習会の内容が公表されるのは異例。習氏は抗日戦争の勝利が「我が国の大国としての地位を改めて確立した」との見方を示し、関連の研究が「まだまだ足りない」と指摘。各地の研究機関などに「史料の収集と整理を強化せよ」と求め、戦争史跡の保護や開発などに力を入れて、「愛国主義教育の推進」に役立てるよう訴えた。(北京=林望)