「初めて松本と浜田(当時は『松本・浜田』)の漫才を見た瞬間『あっ、まだこんなやつがいたんや!』と思いました。無愛想で不良のような顔と態度の2人でしたけれど、ネタの運びやしゃべり方の間、手振り身振りの表現力、そして、何よりも発想の突拍子さ……。どれもめっちゃ新鮮で、驚きでしたね」 こう話すのは吉本興業株式会社の大崎洋社長(59)だ。大崎社長は’53年、大阪府堺市生まれ。関西大学社会学部卒業後の’78年、吉本興業に入社。’09年4月には代表取締役社長に就任した。そんな大崎社長がダウンタウンの2人と出会ったのは’82年、『吉本総合芸能学院(NSC)』が開校し、大崎社長が同学院の担当になったとき。ダウンタウンはNSCの1期生だった。 しかし、ダウンタウンは当初まったく売れず、2人は会社の誰からも相手にされなかった。そこで、大崎社長が個人的にマネージャーを引き受けることになるのだが、仕事はなくス