立憲の新代表に求められるのは路線転換ではなく、民主主義の再生だ 綱領実現への精度を高め、人々を「投票」へいざなう政党へ 田中信一郎 千葉商科大学基盤教育機構准教授 「野党共闘」が一定の成果を上げたのは事実 2021年10月31日投開票の第49回衆議院選挙において、野党第一党の立憲民主党は13議席を減らし、その結果を受けた枝野幸男代表は辞任を表明した。選挙前に106議席であった同党が、93議席にとどまったことは、議席増が確実な情勢という報道も相まって、同党に大きなショックとなった。 同党は11月30日の臨時党大会で新代表を選出することを決定し、逢坂誠二、小川淳也、泉健太、西村ちなみの4衆議院議員が立候補を届け出た。逢坂議員は当選5回、小川議員は当選6回、泉議員は当選8回、西村議員は当選5回と、中堅議員による代表選となった。当選8回と9回の議員(2021年11月現在で見れば9回と10回)で争わ