ブックマーク / honz.jp (6)

  • 『ヴァチカンの真実』とThe Economist June 27th-July 3rd - HONZ

    映画「天使と悪魔」のヒットを期待したのだろう、バチカンをテーマにしたがこの上半期だけでも何冊か出版された。かろうじて最後までページをめくったのは書だけだ。残りのは時間とお金の使い方としてはあまり有効ではないであろう。 そもそも書も1991年に英語版が出版されたあと、今年になって20ページばかりを追加した増補版である。書は写真集であり、永久不滅ともいえるヴァチカンがテーマであるから、それでもあまり不都合はないのだが、ナショジオをもってすら映画人気にあやかるものらしい。 では、なぜブログで紹介したかというと、たんに表紙がキレイだったからだ。じつはこの週末は上洛していて読書どころではなかったのだ。楽しみに1冊だけ持っていったが駄で、あてが外れた。京都ゴルフ倶楽部というまさに古都の箱庭のようなゴルフコースを堪能したあと、久しぶりに祇園町で友人たちと遊興した。 とはいえ、京都で遊びな

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    sho1nco
    sho1nco 2012/10/27
  • 『脳には妙なクセがある』をきっかけにサイエンス本の世界にどっぷり浸かる - HONZ

    『記憶力を強くする』、『進化しすぎた脳』などのヒット作で知られる脳研究者の著者による、脳科学の最新知見がこれでもかと盛り込まれたエッセイ集である。349Pの書の巻末に参考文献として挙げられている論文の数は207にも上り、著者自ら“情報の洪水”と言っているのも頷ける。一見バラバラなトピックの寄せ集めだが、その中核にはきっちり、“脳と身体の因果関係への考察”というテーマが据えられており、楽しい寄り道をしながら大きな結論へと導いてくれる。 全26章で取り上げられる研究は、「XXXすれば脳の○○○が活性化して、△△△能力が向上する」という脳科学にこびりつく歪んだイメージの範囲を飛び越えて、行動経済学、進化生物学、栄養学などの領域にまで広がっている。とにかく、あっと驚く人間の特性を暴きだす研究結果が満載なのだ。書を読んで、やっぱりサイエンスは最高のエンターテインメントだと再確認した。サイエンス

    『脳には妙なクセがある』をきっかけにサイエンス本の世界にどっぷり浸かる - HONZ
  • 「あの作家」の秘密とは?  『推理作家の家』 - HONZ

    推理作家の家: 名作のうまれた書斎を訪ねて 作家はどんな家に住んでいる? 棚や書斎には何が並んでいる? こんなことを知りたい人に捧げられたが、世の中には数多くある。 たとえば今回あげるこの一冊。タイトルのままに素直に作られているのだが、取り上げている顔ぶれの豪華さには驚いてしまう。ジェフリー・アーチャー、トム・クランシー、パトリシア・コーンウェル、マイクル・クライトン、ロアルド・ダール、ジェームス・エルロイ、ディック・フランシス、パトリシア・ハイスミス、ジョン・ル・カレ、エルモア・レナードなどなど、30人のうち10人あげるだけでもこのメンツ(文末に全員の名前を入れました)。 さて、「知らない名前ばかり」と思った人も、もう少しだけ読み続けてほしい。 なにしろ、翻訳ミステリー好きならその作品を読んだことがある名前がズラリ。著作そのものを読んでいなくとも、著名な映画の原作者としては、間接的に

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    sho1nco 2012/08/03
  • 『世界でもっとも強力な9のアルゴリズム』で頭を鍛える - HONZ

    著者の定義によると、アルゴリズムとは「問題を解決するために必要な手順を正確に規定したレシピ」である。コンピュータ・サイエンスを専門とする大学教授の手による書は、現在当たり前のように使われている偉大なコンピュータ・アルゴリズムがなぜ必要とされたのか、どのように考え出されたか、そして、それが実際にどのような仕組みで動いているのかを教えてくれる。 このように紹介すると、コンピュータやプログラミングが苦手な人は手が遠のいてしまうかもしれないが、どうかご安心を。書を楽しむのに、コンピュータプログラミングやコンピュータ科学の知識は必要ない。必要なのはじっくりと考えることだけだ。 一口にサイエンスといっても面白いポイントはそれぞれに異なるが、書の面白みは間違いなく、過去の偉人たちの難問への挑戦を疑似体験できるところにある。その面白みを満喫するためにも、頭から煙を出しながらじっくりと考えながら読む

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    sho1nco 2012/08/02
  • 愚行か?それとも偉業か? - 『世にも奇妙な人体実験の歴史』 - HONZ

    つい先日、話題になったヒッグス粒子発見の報。それを伝える紙面上で紹介されていた、物理学者・中谷宇吉郎のエッセイがずいぶんと印象的であった。 科学研究のやり方には警視庁型とアマゾン型の2種類がある。結果の目星がついていてその結果を得るための研究が警視庁型、研究対象の何たるかも分からぬまま秘境に分け入るのがアマゾン型――というものである。 1964年に存在が予言された「神の粒子」が、半世紀近くの時を経て理論を築き、実験で検証される。これこそまさに、警視庁型の極みと言えるだろう。一方で、アマゾン型の極みとも言えるのが、書で紹介されているような物語の数々である。 調査対象がどのようなものか正体がはっきりせず、それがどのように影響を及ぼすのかも分からない。それでもじっとしていられないのが、科学者というものである。仮にそれが、人体に及ぶケースであったとしても彼らは人体実験という手法で道を切り開いてき

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  • クラシック音楽がいいのだ!『小澤征爾さんと、音楽について話をする』 - HONZ

    気のおけない仲間との音楽談義は楽しいものだ。知人の部屋に上がり込んで自慢のコレクションを物色しつつ、あるいは銘々がとっておきの名盤や珍演奏を持ち寄り、聴き比べては悦に入る幸福。 音楽は万人の前に等しく微笑みかける。書で小澤征爾と村上春樹がくつろいで語らい合う様子からも間違いなく言えるのは、二人もマエストロと小説家である以前に、我らと同じ音楽愛好家だということだ。 とは言え、一介の聴き手と世界のオザワとが大きく異なるのは、スピーカーの向こうにいる著名な指揮者や演奏家が自身の師であったり共演仲間であったりする点だろう。現に小澤は、アシスタント指揮を務めたバーンスタインは敬愛の意を込めて「レニー」、弟子入りしていたカラヤンは「カラヤン先生」、グレン・グールドを「グレン」と呼ぶ。 音楽ファンにとっては別世界のスター達やレジェンドも、一時代をともにした小澤にとっては身近な存在だ。とっておきの楽屋ウ

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