暖かな日差しがうれしい春、新たな門出のシーズンである。街にはフレッシュなスーツ姿の若者が目につく。大学の入学式だったのだろうか。華やぐ笑顔が、まばゆい陽光をより明るいものにしている。 【写真】プレーする光久選手(バレンシアCFアカデミー提供) そんな光景を目にし、ふと、あるサッカー少年のことを思い出した。もう18歳か。今はどうしているのだろうか? そんな思いが突然、脳裏に浮かんだ。 2011年7月、大志を抱いてスペインへ渡る小学生2人の記事を書いた。 「日本人小学生、名門バレンシア入り」 今を時めくFC東京MF久保建英選手も、同じタイミングで世界的名門バルセロナに入団していたのだが、当時は日本人小学生がスペインの名門クラブの下部組織に入団するというのはまだまだ珍しかった(07年にアトレチコ・マドリード入りした宮川類選手もいた)。 あれから8年が過ぎた。当時10歳の小学5年生だった少年は18