~午前1時を過ぎた頃…とあるビルのオフィスで~ 私は数年前まで「地球」よりもはるかに文明が発達した惑星「ザイ」で正義のヒーローを目指していた。 惑星「ザイ」では住人のほとんどが正義のヒーローとして、さまざまな惑星に派遣され、人命救助をしたり悪者どもと戦っている。 だが私は他のヒーロー達と比べると戦闘能力も低くドジばかりしているので、ヒーローとして仕事を与えられず、迷子犬を探したり、ゴミ捨て係をするなどヒーローとは程遠い仕事をしていた。 常日頃から、様々な惑星で活躍し、人々から感謝されている他のヒーローを見て 『本物の正義のヒーローになってみたい!』 『人々から羨望の眼差しで見られたい!』 という気持ちが日増しに強く湧き上がってきたのである。そして、そんなヒーローになりたい私に、3年前ある転機が訪れた。 文明が発達しておらず、力も非力な種族しかいない「地球」という惑星が宇宙の遥か彼方にあるこ