「時代を先取りすぎた」――貧乏ゆすりのビートを記録して解析し、集中力を高められるというあの「YUREX」が販売不振のため、昨年12月から92%オフの980円で売り出されている。3000個生産し、昨年4月に1万2600円で発売したが、「5年先ゆく商品だった」ため、元の値段では100個しか売れなかったという。 YUREXは確かに難解だ。「貧乏ゆすりを科学する」「あなたのクリエイティブビートを測れる」――製品サイトに書かれたうたい文句を読んでも、正直よく分からない。開発ブログには「この商品が無駄ですって? そのとおり究極の無駄ですよ」とまで書かれている。 開発元が無駄と認めているとは。まるで役立ちそうにないYUREXがふびんで愛しく思えてきた。ふと冷静に考えてみると、“時代を先取り”するYUREXは、先端技術を取材するITmedia記者の自分にとってうってつけの製品かもしれないとも感じる。記者は