◆地球儀回らず・名作上映会休止… 県図書館が厳しい県財政のあおりをまともに受けている。地図の収蔵数で国内有数の「世界分布図センター」が廃止され、15年続いた名作上映会も休止に。図書の購入費は2年前の3分の1もない。低下するサービスに歯止めをかけようと、ほかの図書館と本を融通するなど、金のかからない方法を模索している。(広島敦史) ◆他県との本の融通に活路 県図書館2階の一角にあった世界分布図センターの廃止は今年2月。仕切りで通路と隔てられ、照明が消えた室内には、直径1・8メートルの地球儀が置かれたままだ。 このセンターは、梶原拓前知事の肝いりで1995年の開館と同時に設けられた。地形がリアルに再現された地球儀は米国製で、約1200万円で購入した。電気でゆっくり「自転」して子どもたちを楽しませていたが、今は電源が抜かれて動くことはない。 センターの約15万点に及ぶ地図資料の大半は、