大連港に停泊する中国初の空母「遼寧」。艦首が反った「スキージャンプ」方式で艦上機は発艦するが、この方式だと大きな制約を受ける=9月22日(共同) 中国海軍の航空母艦・遼寧が就役した。東・南シナの覇権確立を目指す戦略が透けて見える。本格的(正式)空母が実運用されて以来、制海権確保には海洋制空権確保が不可欠になったためだ。日本のエネルギー資源の9割が東・南シナ海を通過するから、この海域の覇権は日本の政治・経済の命運を確実に握る。今以上に、日本政府は中国に卑屈になるということだ。日本の持ち時間は10年 発展途上の中国空母は数々の課題・問題を抱えており楽観する専門家もいるが、それは違う。10年後に空母機動艦隊が創設されれば、低戦力であろうが、海空軍力に乏しい東南アジア諸国への政治・軍事的効果は飛躍的に増大。ヒト・モノ・カネの減少に歯止めのかからぬ自衛隊との戦力バランスが大きく崩れる「元年」ともなろ