元高校教諭の男性が在職中に生徒の個人情報を持ち出し、卒業生に安全保障関連法の廃止の署名を依頼する手紙を送った問題で、県教育委員会が、県個人情報保護条例違反の疑いで男性を刑事告発し、県警が男性宅を家宅捜索していたことが分かった。男性を支援する市民グループは「刑事処分を受けるほどの行為なのか。県教委の対応は行き過ぎだ」と批判している。 (小沢伸介) 刑事告発されたのは、県立成田北高校の元教諭の秋葉幸一さん(62)=成田市。秋葉さんは二〇一六年三月、在職中に無断で持ち出した生徒の氏名や住所などの個人情報を使い、手紙と署名用紙、返信用封筒を教え子の卒業生三百三十五人に郵送。一五年九月に成立した安全保障関連法に反対する署名を求めた。秋葉さんは同年三月に定年退職していた。