29日の衆院予算委員会で、福島第1原発事故を巡る東京電力の賠償責任を免除するよう求める質問を自民党の吉野正芳氏が行った。原子力損害賠償法には「異常に巨大な天災地変」の場合は免責する規定があり、吉野氏は「莫大(ばくだい)な災害が起きた場合に東電の責任を無視して全部国がみる規定になっている。東日本大震災を過小な災害と認定するのか」として国が一義的に責任を負うよう主張した。 ◇首相「税金で全賠責は違う」 菅直人首相は同氏に「政府(の責任)と言っても財源は国民の税金。国がすべての賠償責任を負うのは違うのではないか」と否定する答弁をした。 枝野幸男官房長官も29日の記者会見で「国会などでも大きな津波によって事故に至る危険性が指摘されていたにもかかわらず、十分な対応をしていなかったわけだから、免責条項に当たる状態ではないとかなり明確に言える」と強調した。 東電側は清水正孝社長が28日に「そういう(免責