■貧困とは「情報量の差」ではなく「文化」である スーパーの方がコンビニより安い。ついでに言えばカップ麺より袋麺の方が安い。間違いなくそのとおりだ。正論である。 だが、そうしたお得な情報を持っておらず、あるいは行動する意思がそもそもないからこそ貧困に陥っている人は少なからずいる。そうした人は、スーパーとの値段を比較することなく住まいの近くにあるコンビニを訪れて「節約のつもりで」「値札をとくに気にせず」カップ麺を購入してしまう。 貧乏なら弁当や総菜を買うよりも自炊すれば安上がりなのもそうだろう。だが、貧しい人はもとより「調理をする」という習慣が生まれ育った家庭にはなく、十分な訓練を受けていないことが多い。また適切な材料を適切な量で買いそろえることができず、足りなかったり、使いきれず食材を腐らせてしまったりすることもよくある。一念発起して慣れない料理に挑戦し、多大な手間と労力をかけた結果として「