山岳・水中カメラマン日記 自然をこよなく愛するNHKカメラマンの取材記です。執筆メンバーは、NHKが誇る山岳班・潜水班の面々です。 NHK甲府放送局の山岳カメラマン米山悟(49)です。 主に山梨県ニュースで山のシリーズ企画を担当しています。 仕事でも休みでも、雪の無い季節なら山登りをするときは地下足袋をはいています。なぜそんな古いものをはくのか。 きょうはそのことについてお話しします。 地下足袋はゴムが日常に出回った明治中期から始まり、大正期以降日本の現場作業者の足を支えました。 いま、大抵の登山用品店で勧められる、くるぶしより高い位置まで足首を保護され、硬い靴底に守られた軽登山靴と何が違うのでしょうか。 硬い殻に守られた登山靴に対し、地下足袋は身体に対して修練を要求します。歩き方を磨け、と云うのです。 たかが歩行ですけれど、舗装してない山道は一歩一歩に素早い観察と判断が必要で