三菱重工業は、低迷している造船事業を立て直すため、設計のやり直しや火災による納期の遅れで2300億円を超える損失を計上した、長崎造船所での大型客船の建造を凍結する方向で検討していることがわかりました。 このため三菱重工は、長崎造船所で手がけてきた大型客船の建造は今後凍結し、需要があるLNG=液化天然ガスの運搬船の建造などに事業を絞り込む方向で検討していることがわかりました。また関係者によりますと、船の設計などを行う部門を本社から切り離し分社化することも検討しているということです。 三菱重工の造船事業は去年の建造量が国内10位にとどまり、造船事業の絞り込みと同時に、建造量で国内トップの今治造船や大島造船所、それに名村造船所の3社と提携交渉も進めていて、今後、船の設計や開発で関係を強化したいとしています。