X線天文衛星「ひとみ」が昨年3月、軌道上で異常な回転を起こして分解した問題で、宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))は5日、ひとみの姿勢を制御するプログラムを作ったNECとの間で、東京簡裁で民事調停が成立したと発表した。 NECがJAXAに5億円を支払う。 ひとみは昨年2月、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。JAXAはひとみの打ち上げ後、NECにひとみの姿勢を制御するプログラムの修正業務を委託したが、修正したプログラムに誤りがあり、ひとみが分解する原因の一つになったという。JAXAは今年2月、東京簡裁にNECの責任を問う民事調停を申し立てていた。JAXAが人工衛星の打ち上げを巡り、メーカーに民事調停を申し立てたのは初めて。