習近平3期目が決まった2022年10月、米国による新たな対中半導体規制に直面して、中国は技術覇権の戦略で新段階に入ったようだ。外資からの技術入手による国産化戦略のギアを一段と上げてきたのだ。これまでも本連載で再三、警鐘を鳴らしてきたが、それがますます広範かつ巧妙になっている。 「供給網の自国完結」のために技術入手 目標は、戦略産業のサプライチェーンの上流から下流までを一気通貫に「自国で完結させる」ことだ。そのために中国企業に「欠けている技術」の入手に躍起となっている。 22年10月28日、中国は「外商投資奨励産業目録」を3年ぶりに改訂して発表した。外資誘致で重視する産業リストで、表向きは対外開放の姿勢を示すものとしている。これに続く11月4日に習国家主席が上海で開催した国際輸入博覧会の開幕式で挨拶し、これを「対外開放」の象徴として宣伝、外資を重視する姿勢を改めて強調している。 こうしたプロ
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