おおむね政治家というものは、自らの非を認めたがらないものだが、この人に関しては一層、その印象が強い。弁護士出身ということもあってか、説明は弁明となり、時に強弁と聞こえることが多い。橋下徹・大阪市長のことである。その人にして、こう言うのだから、公募校長の起こすトラブルには相当、頭を抱えていたのだろう。 「(市教委が)外部人材の人選に失敗したことは間違いない」 「外部だけで対応するのは問題があるという認識を持った」 いずれも6月24日の市議会委員会での発言である。 橋下氏の肝煎り施策として昨年4月に始まり、今年2年目を迎えた同市の校長公募は、橋下氏自身がその非を認めざるを得ないほど、トラブルや不祥事を続けて起こした。 まず昨春早々、中学校の男性校長が女性教職員6人に不適切な発言をしたとして、市教委の調査を受けた。同じころ、小学校の男性校長が手続きを取らずに計3回、職場を離脱。これも注意を受けた