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ブックマーク / sakstyle.hatenadiary.jp (10)

  • 金森修『ゴーレムの生命論』 - logical cypher scape2

    ゴーレム伝説、そして「ゴーレム的なもの」が描かれた文学作品などを概観し、「ゴーレム的なもの」とは一体何か、そして「人間圏」の境界について考える。 人間以下の人間として「ゴーレム」は捉えられるが、この後、人間圏の境界ないし人間以下の生物について考えるという流れで、『動物に魂はあるのか』へと繋がることになる。 第一部第一章 伝説の歴史的点描 ここではまず、『サンヘドリン篇』や『セーフェル・ハ・バヒール』といった古代・中世ユダヤの文献から、16世紀以降のゴーレム伝説を概観している。 16世紀に、〈プラハのマハラル〉と呼ばれた高名なラビがいて、史実と伝説が入り交じっていくうちに、18世紀から19世紀にかけて必ずゴーレムと結びつけられるようになった、と。マハラルが活動していた時期というのは、あのルドルフ二世の治世でもあり、この二人は実際に会見もしているらしい。 筆者は、マハラルとファウスト博士を比較

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    showgotch 2013/06/05
  • 『別冊日経サイエンス実在とは何か』 - logical cypher scape2

    主に、相対論、量子論、その2つを統合する万物理論あたりの宇宙論、宇宙物理学について。冒頭は、マルチバース関連の記事が続く。 2003年以降の日経サイエンスに載っていた記事の再録だが、2011年前後の記事が中心なので、新しい! こんなん知らなかった。わけわかんねーけどすげー、みたいなのが色々とあって楽しかった。後半で力尽きたけどw 量子の重ねあわせ状態を重ねあわせたまま測定するというのとか、特に驚き。 あと、光速不変の法則を地味にいじろうとしている人がいるようだ、とか。 それから、最後にある数学と宇宙論の話も、なんかすごい壮大なSFを読んでいるような気分になる。 まあ、実際の内容については全然分からないわけで、下のまとめとかも字面を追っかけているだけといえばそうなのだけど、わくわくするような話は色々あった。 並行宇宙は実在する  M. テグマーク(03年8月号) 並行宇宙を4つに分類して紹介

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    showgotch 2012/11/28
  • 門脇俊介『フッサール』 - logical cypher scape2

    フッサールについては、元々あまりしっているわけではないが、これを読んでフッサールのイメージが変わったかもしれない*1。 というか、おそらく著者自身が、今まであまり言われてなかったフッサール像を出そうとしたのかな、と思う。 筆者は、フッサールには3つの側面があるという。(1)基礎付け主義者(2)生の哲学者(3)反自然主義者の3つであり、ここでは特に3番目の姿に着目する。 まず、最初に心の哲学の話から始まる。心の哲学について、クオリアに着目する立場と志向性に着目する立場のふたつに分類した上で、フッサールが心の哲学の反自然主義立場の出発点である志向性理論の推進者だったと述べる。 そして、20世紀に起こった表象主義の転換との関わりも見て取る。 人間が表象によって世界をあらわすとは一体どういうことなのか、というのが哲学において長く論じられたことだが、近代においては、心の中の観念(表象)と世界との関係

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    showgotch 2012/11/25
  • テオ・ヤンセン展@科学未来館 - logical cypher scape2

    行きたい行きたいと前から騒いでいたけど、やっと行ってきた 実際に歩いているところ見れたのは面白かったけど、歩く距離が短かったので物足りなさもあった。 科学未来館全体も見たが、やっぱこういうところはいいね。テンション上がる。 タグつけるときに思ったけど、科学だかアートだか。 『大人の科学』をぱらぱらっと見てみたら、キネティック・アートの文脈の中に置いていた。 科学未来館の展示では、生命とは何かというパネル展示とあわせて展示されている。 Wikipediaだとテオ・ヤンセンは、キネティック・アーティスト、物理学者となっている。当に学者としての実績があるのかどうかはよく分からないけど、大学では物理学やっていたようだ。 とりあえず、動くものを作ってみたらそれは生き物(の第一歩)なんじゃないか、というのは池上高志に似ているものを感じる。 実際に見てみると、一体どうやって動いているのかということに興

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    showgotch 2011/02/01
  • 哲学者RPGを作ろう計画Ver0.3 - logical cypher scape2

    哲学者RPGを作ろう企画 - pon_zhanの日記 哲学者RPGつくろうぜ計画 ver0.2 - 覚え書き、あるいは思考メモ というわけで、流れに乗ってみることにした。 哲学者RPG分析哲学編。 導入 主人公がフレーゲと会うところから始まる。数学の基礎について語り合う2人。そこに、究極奥義「パラドックス」を習得したラッセルが現れる。フレーゲは、アイテム「宵の明星・明けの明星」と「数学を守ってくれ」という遺言を主人公に託して倒れる。ここに、英米(と中欧)を舞台にした哲学の戦いが始まる! 論理実証主義 ノイラートと戦うときは、船上がフィールドになる。基的には、レベルが弱いときに経験値を稼がせてくれるくらいの強さの敵キャラだが、時々マッハを召喚することがあり、その際は逃げた方が得策。 ネーゲル もちろん、コウモリに変身する。 サール 密室に閉じこめられて、戦う。戦っている最中に中国語が聞こえ

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    showgotch 2009/09/02
  • 『社会は存在しない』限界小説研究会編 - logical cypher scape2

    サブタイトルに「セカイ系文化論」とある通り、セカイ系評論集となっている。 「何を今更セカイ系なんて」と思う向きにも、ちょっと立ち止まってもらいたい。 これは、セカイ系と称されてきた作品について論じる、というわけではなく、セカイ系という概念がどこまで使えるのかということをテストしているなのである。 では、何故そのようにしてセカイ系という概念をテストしなければならないのか。 そもそもセカイ系というのは、90年代後半からゼロ年代初頭にかけてのオタク的作品に見られた傾向に対して、揶揄的につけられた呼称である。ところが、ある時期までには軽蔑的なニュアンスはある程度まで薄れて、いわゆる「時代のリアル」を映している言葉として使われるようになっていった。 例えば、印象派という言葉もまた、揶揄的につけられた呼称であった。 セカイ系を印象派に喩えてみる、というのは、「何故今更セカイ系なのか」という問いに答え

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    showgotch 2009/07/15
  • logical cypher scape

    (追記2022年5月6日) カラーになった「フィルカル・リーディングズ」にて、村山さんが『物語の外の虚構へ』を紹介してくれています!https://t.co/l8UOssR01U pic.twitter.com/0LfFPW6Yxn— シノハラユウキ『物語の外の虚構へ』 (@sakstyle) 2022年5月2日 哲学者らがそれぞれ3冊のを選んで紹介する年に一度の『フィルカル』恒例企画「フィルカル・リーディングズ」にて、美学者の村山さん@Aizilo に、フィクション鑑賞の多様性を論じるとして紹介してもらっています。ありがとうございます! https://t.co/cUDVr88G24— シノハラユウキ『物語の外の虚構へ』 (@sakstyle) 2022年5月3日 分析美学、とりわけ描写の哲学について研究されている村山さんに紹介していただきました。 個人出版であるを、このように書評

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    showgotch 2008/08/30
  • 大塚英志+東浩紀『リアルのゆくえ』 - logical cypher scape2

    2001年*1、2002年*2、2007年*3、2008年*4の対談を収録した。 一晩で一気に読んで、地味に感動してしまった。 深夜に読んだので、そういう感情回路がブーストされていたせいかもしれないが。 第三章だけは、僕は初出の方でも読んでいて、これに関しては、当時と同様になかなかフラストレーションの溜まる対談なのだけど(そういう風に仕上がったということは、それなりに大事なことだと思うが)、全体を通して、面白いものになっている。 僕は後輩に対して、対談なんて東か大塚のファン以外読まなくていいよ、と嘯いたのだけど、そしてそれは結構その通りだと思うのだけど、 そして一方で、ファンというか、それなりに東や大塚を読んできた人間が読むと、またいつもと同じこと言ってるよ、ということになるのだけど、 しかし、それでもこの対談はすごく面白いものになっている。 東浩紀の『動物化するポストモダン』と『ゲ

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    showgotch 2008/08/24
  • 削除しました- logical cypher scape

    2012年2月15日、はてなの法務担当を通じて西塚氏より削除依頼が来ているという連絡を受けたため、当記事を削除しました。 西塚氏側は、当記事のある表現が侮辱的表現であるため削除依頼したとのことですが、私には、その表現を侮辱として使った意図はありませんでした。 とはいえ、削除に応じない理由も特にありませんので、削除することといたしました。

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    showgotch 2008/03/16
  • 小学生はガンガン犯行予告とかすればいいと「本気で」思うよ - logical cypher scape2

    前回のエントリの続きということに一応なる。 前回のエントリならびに今回のエントリは、id:i-Agへの応答ということになるのだけど、前回と今回ではやや性質が異なる。ので、そのことをまず書いておく。 前回のエントリに関していえば、Agさんの言っていることには基的に首肯しつつも、同じ事態に対して別の方向からも見ることができるよ、ということを示したくて書いた。その点で、応答としては間接的なものとなっている。 さらにいえば、Agさんの件のエントリは、id:Muichkineの「小学生はガンガン犯行予告とかすればいいと思うよ」に対する応答だったのだけど、僕のエントリはMuichkineのエントリに対する応答にはなっていない*1。 さて、今回は、Agさんから 素朴に疑問なのです。 「犯行予告の乱立を実際に見てみたい」の気度はどれくらいですか? 実際に、って、気ですか? http://d.hate

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    showgotch 2008/03/09
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