7.4. TCPコネクションここからのセクションでは、基本的プロトコルである TCP, UDP, ICMP それぞれについて、ステートと、それがどのように処理されるかをつぶさに見ていくことにする。さらに、デフォルト つまり、これら 3 つのプロトコルに類別されない場合どうなるのかについても掘り下げる。まずは TCP プロトコルから始めることにした。というのも、 TCP はそれ自体ステートフルなプロトコルであるし、 iptables のステート機構に関わる興味深い特性がたくさんあるからだ。 TCP コネクションは常に 3 ウェイハンドシェークによって開始される。このハンドシェークによって、その先実際のデータを乗せることになるコネクションを確立およびネゴシエート (交渉) する。セッションは、まず SYN パケット、次に SYN/ACK パケットが続き、最後に、セッション確立を承認する ACK