ライブというのは、本番を迎えるその1秒前までは、 スタッフのものなのだということを知りました。 彼らが人知れず長いながい距離を走り続けて、 やっとのことで届けてくれたバトンを受け取って、 最後のゴールテープを切るのが私たち四人の役目。 なんだか最近は、そんな風に思うのです。 ライブチームのみんなは私を演出家にしてくれました。 私が演出家と呼ばれ、 「サオリちゃんの演出が好き」と言って貰えるまでに、 一体どれだけの彼らの努力があったでしょうか。 でも幾つものライブを越えて、 「出来ないなんて、言いたくないんだよ」と言い続け、 ひたすらに挑戦を続けてきたライブチームが、 今回は私をただの演奏家にしてくれるような気がするのです。 二日間しか無くて、勿論不安や緊張もあるけれど、 彼らのことを信頼している。 会場の全体マップを見ているだけで、 何だかどきどきするなあ。 マップには載っていない、ヒミツ