この、まるでブリキでできたおもちゃのようなバスをご覧ください。その屋根は無残に引きはがされてしまっています。手で裂いたかのようなその姿は、一瞬我が目を疑う異様な光景です。 なんとこの二階建てバスは、自身の高さよりも遥かに低い鉄橋の下を無理やり通過したために、このような姿になってしまったのです。バスは、その屋根そして後部をそっくりむしり取られて、ひとつの鉄の塊のまま事故現場に佇んでいます。 被害に遭ったのは、イギリス・ダーリントンにあるクイーンエリザベス大学付属高校のスクールバス。当時バスには、50名以上もの生徒が乗車していました。しかも事故現場は、目的地の学校からたった1.6キロの距離だったそうです。 事故を目撃した人の証言によると、現場の壮絶さがうかがえます。「頭や腕から出血した生徒たちが大勢泣き叫び、次々に救急隊員によって手当を受けていた」「バスの運転手や通行人が、ひとりの男の子を泣き