テレビの解説をしながらも、思わず目頭が熱くなるレースだった。 日本男子が銀メダル、女子が銅メダルに輝き、有終の美を飾ったメドレーリレー。個人のレースでの「持ちタイム」を足していけば、日本は男女とも4番手か5番手だった。正直、メダルはきついのでないかと思っていたが、やはり団体戦であるリレーは数字だけではわからない。 ■メドレーリレー、気持ちでライバル国しのぐ このレースに懸けてきた日本の気持ちが表れた。200メートル背泳ぎのエントリーを避けてこのレースに集中した女子の寺川綾に象徴されるように、男女とも気持ちでライバル国をしのいだ。 男子では北島康介が個人の100メートル平泳ぎで3位になったブレンダン・ハンセン(米国)を逆転する働きをみせた。 日本が今回手にしたメダルは戦後最多だったアテネの8個を上回る11個。メダルの色の違いはあるけれど、個数だけでいえば米国に次ぎ、日本は競泳大国といえる力を