マサチューセッツ工科大学(MIT)のキャンパスには、1950年代に建設された研究用原子炉がある。MITは、この古い施設を次世代の原子炉技術の開発に活用すべく準備を進めている。 by Casey Crownhart2023.08.31 1 2 この記事は米国版ニュースレターを一部再編集したものです。 マサチューセッツ工科大学(MIT)のキャンパス内にあるレンガ造りの建物の裏に、1基の原子炉がひっそりと設置されている。施設の存在は10年以上前から知っていたが、これまで立ち入る機会はなく、いささか神秘的な存在に感じていた。だから先日、ついに自分の目でこの原子炉を見ることができときには、興奮したのだ。 MITの研究用原子炉は1950年代に建設されたもので、その目的は数十年の間に変化してきた。だが、一貫して次世代の原子力科学者の教育に使われており、また並行して、原子核物理学から内科的治療まで、その時