このハーバート・J.ガンズさんは、かなり有名だと思うが、長い間邦訳がなかった。 2006年にようやく『都市の村人たち : イタリア系アメリカ人の階級文化と都市再開発』が 松本康訳でハーベスト社から出た。都市社会学って、この国では社会学以上に、人気がないのだ。 最近では日本経済新聞社からも邦訳が出るほどの人気者である、J.ジェイコブズさんが『アメリカ大都市の生と死』という本を書いて、都市計画や再開発が都市のコミュニティを滅ぼすってなことを書いたのと、相前後して、Gansさんも、その『都市の村人たち』(長い間「アーバン・ヴィレンジ」と言って来たから、その方が口になじむけれど)というのを書いた。 どちらも主唱するところは、都市スラムは環境的には荒廃しているようにみえても、社会的には非常に機能しており、むしろスラムの再開発はそれをかえってめちゃくちゃにしちゃう、というものである。 最近はなんでもか
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