相模湾に面した風光明媚な観光地として親しまれている湯河原温泉。湯河原でも藤木川沿いは歴史ある旅館が立ち並び、昔ながらの温泉情緒が残る一画。温泉街のアーチをくぐったもっとも奥にあるのが今回ご紹介する泉質と食事が評判の老舗旅館 上野屋(うえのや)です。 上野屋の詳しい創業年月は不明ですが江戸時代と言われています。明治時代の風景画には、箱根へ続く主要な道沿いに上野屋が描かれています。 江戸時代、湯河原の治水のために水戸藩が堤防を建設。上野屋にはこのときに水戸藩から贈られたという葵の御紋(あおいのごもん)入りの重箱が残されています。 そんな古い歴史をもつ上野屋が平成19年(2007年)本館の最上階に足湯を新設しました。敷地内に湧く高温の自家源泉をその日の気温に合わせた適温になるように調節。お湯本来の質を大切にしたいとの思いから加水をせず、湯船に注ぐ湯量を微調整することで温度管理をしています。 湯河