大晦日、大勢の善男善女で賑わった除夜の鐘。一般には近江八景の「三井の晩鐘」として知られるこの梵鐘は、 「天下の三銘鐘」の一つにも数えられています。 姿の立派な宇治平等院の鐘、由緒の正しい高雄神護寺と、音色の美しさで選ばれた三井寺。 つまり、三井の晩鐘は、日本一の響きであると認められているのです。 耳を澄ますと、この銘鐘、ドレミの「ラ」の音の、四分の一ほど低い音で鳴り響いています。 西洋の音楽がド(C)の音を基準音とするのに対して、東洋ではラ(A)が基本になります。 永い梵鐘づくりの経験を経て、鐘の形や大きさ、厚さ、銅の配合といったものから、 美しいラの音が出るように完成させたのかもしれません。 村の子どもらにイジメられる一匹の蛇を助けたことで、 里の漁師は竜宮の王女をめとることになります。 間もなく、二人の間には子どもが産まれますが、 自分が竜女であることを知られた女は、琵琶湖底に呼び戻さ