矢野経済研究所は2010年11月18日、国内電子書籍市場の調査結果を公表した。 出版社、書店およびその他関連企業、業界団体を対象に、2010年6月から11月まで調査を実施。同社の専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査を併用した。 この調査における電子書籍市場とは、携帯電話向け、PC・PDA 向け、電子書籍リーダー向けに配信される電子書籍コンテンツの事業者売上高で算出。コンテンツを表示させる端末の代金やデータダウンロードにかかる通信費、広告収入などは含まない。 調査によると、2009年度の国内電子書籍市場規模は、事業者売上高ベースで610億円(前年度比119.6%)と推計。2010年5月に日本国内で発売された Apple 社の iPad が電子書籍市場の急成長の契機とされるが、実際には同市場はすでに2009年度で610億円の市場規模となっている。現状では市場のほとん