尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる問題や歴史認識問題で、いまだに反日感情が渦巻く中国だが、ことサッカーに関しては風向きが違う。中国のインターネット上では、女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会で準優勝した「なでしこジャパン」に惜しみない賛辞が贈られているだけでなく、男子のU-18(18歳以下)日本代表の試合後の行動も称賛されている。中国のサッカーファンにとって、日本サッカーは仇敵(きゅうてき)であると同時に、手本でもあるようだ。 女子W杯カナダ大会について、中国国内の注目は当然、中国代表に向いていた。大方の予想を覆し、中国代表は予選リーグを突破して決勝トーナメントに進出。準々決勝で優勝した米国に0-1で敗れたものの、中国国内では大躍進との評価を得ていた。 当初、なでしこジャパンは、中国国内でも、優勝した前回大会ほどの強さはないとみられていた。しかし、予選リーグから唯一、全勝で決勝まで進むと、見
著者赤松啓介(一九〇九~二〇〇〇)は一言で言うと反権力の人である。大阪中央郵便局に勤めていたころに大阪の被差別部落に興味をもち、大阪市の実態調査を行ううちに共産党や水平社の運動にのめり込んで特高警察に逮捕され、その後地元の兵庫県に戻り喜田貞吉に師事して本格的に考古学や民俗学の調査研究を開始する。その民俗学の研究も”人民戦線運動”と銘打った反権力運動の一環だった。 その反権力指向から、当時民俗学のメインストリームだった柳田國男を痛烈に批判し、対抗意識を燃やしていた。 『柳田民俗学の最大の欠陥は、差別や階層の存在を認めないことだ。いつの時代であろうと差別や階層があるかぎり、差別される側と差別する側、貧しい者と富める者とが、同じ風俗習慣をもっているはずがない。』(「差別の民俗学 (ちくま学芸文庫)」P236-237) 柳田のいう常民が彼の政治的な意識を前提として創出されたファンタジーであり、それ
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