『パルフェ』には全く別の「物語」が2つある。 共通ルートで1つ。 個別ルートで1つ。 共通ルートで描かれるのは、主人公の「物語」であり、 個別ルートで描かれるのは、各ヒロインの「物語」である。 『To Heart』を代表とする典型的なギャルゲーにおいて、「物語」と呼べるような要素は、これまで個別ルートにしか用意されていないのが普通だった。ギャルゲーにおける「物語」というのは、それぞれ各ヒロインが個別に一つずつ抱えているものであり、無色透明な存在である主人公は、「日常」と呼ばれる共通ルートの中で好きなヒロイン(と不可分な一つの「物語」)を選択し、そのヒロインと共有することによってのみ「物語」を獲得してきた。 言ってみれば従来のギャルゲーというのは、共通ルート(序章) → 個別ルート(起承転結) のような作りであり、主人公がヒロインを選べなかった場合、「物語」は始まることすらなく終
憑物落とし「水月」 〜物語の解体と再構築 ネタバレです。未プレイの方は読まないでください。 まず最初に端折って書くと、この「水月」というゲームは、魔法・怪・マヨイガといった、「ないけど、あるもの」と、現実という「あるけど、ないもの」を、それぞれ逆方向から同じ価値感で捉えている。「『魔法』というある筈の無いものが、人の認識する世界では確かに存在しているんだ」という事を描いたのが双子シナリオ。「『現実』という、人の認識する世界では当たり前に存在しているものが、実はとんでもなく不確かな物なんだ」という事を描いたのが那波・雪シナリオ。その二つのベクトルを狭間で受け止めているのが花梨・和泉シナリオといったところか。まぁ本当の所、各シナリオは、ここまで綺麗に役割分担をしているわけではない。特に魔法・怪といった概念は、那波・雪シナリオにおいても重要な役割を担っている。ただまぁ、大雑把に分けて捉えて
主人公が恐る恐る箱を空けて覗きこむと、中では猫が「にゃ〜」と鳴いている。「水月初回版」に同梱されていた落描き集に、そんな絵があった。おそらくこの絵は、「シュレーディンガーの猫」という量子力学の有名な問題をモチーフにしたものだろう。 「シュレーディンガーの猫」とは・・・ 密閉された箱の中に、「猫」と「いつ作動するか判らない毒ガス噴射装置」を入れておく。もちろん箱を開けるまで、中を覗く事は出来ない。当然の事ながら、時間が経てば経つほど猫が死んでしまう可能性は高くなる。さて、実験開始から一定の時間放置した後、中の猫は生きているか?それとも死んでいるか? 答え―――猫は生きている状態から死んでいる状態まで、あらゆる可能性が、“重なり合った”状態にあり、箱を開けて観測者が観測した時点で、はじめて状態が確定される ・・・(゚Д゚)ハァ? いや、シュレーディンガーの方程式で計算すると、そういう
短剣符「†」(だがー)は、作中では人と人との交差を表しています。 十字架として神聖なイメージもあるし、交われば傷つける、みたいなニュアンスもあり。 十代の青春群像なんだけど、SFっぽく哲学っぽく、サブカル系というかポストモダーンとか何とか(自分でも良く判らない言葉を使っております)。正直、その手の客層を狙い過ぎてるんですけど、実際好きなので僕の負けです。 基本的に笑えるゲームなんですが、その笑いは皮肉に満ち満ちていて、クスリというかニヤリという感じ。主人公である黒須太一は明らかに躁入っていて、恐ろしい程のハイテンションでセクハラを繰り返します。シリアスシーンだろうと、エロシーンだろうと平気でネタに走るので、このノリに付いて行けない人には大きくマイナス。でもシニカルなネタが好きな人はツボにはまると思います(これも狙ってやってるんだろうなぁ…)。 序盤は色々な秘密が隠されたまま、ごく普
※少しずつ手直ししつつ、なんとかまとめらるようにしたいです……。 ※《電撃姫(年2号・季刊時代)データリスト》をまとめ始めたため途中放棄となってた 《1996年以前》も何とか直してます。 ※Tacさん提供の《年間発売タイトル数推移》のデータを別表に記載。 ※2004年以降について、アンソロ本の存在と購入予備軍を絡めて上位2作品の突出を推論してます。
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