前回、裕美さんにちょっと辛いことを書いてしまった「お詫び」も少し込めて・・・。 1976年のアルバム「12ページの詩集」に収められたこの曲は、伊勢正三のペンによるもので、本人も「風」の「windless blue」というアルバム(同じく76年)で歌っている。太田裕美ファンの間では、アルバム発売当初からの人気曲のひとつであり、彼女が活動休止して渡米する前年、81年にセルフリメイクもされた。 このセルフリメイク版、アレンジはそのままにボーカルのみ収録し直したものである。俺は、リメイクよりも、76年の初収録版のほうが、裕美さんの声が断然なめらかで美しいし、若さゆえの素直で平板な歌唱が、男言葉で綴られるこの曲にはマッチしていて良い、と長いこと思っていた。また、シングルカットもされたリメイクバージョンは、多くのベスト盤にも収録されているため耳にする機会も多く、耳に馴染みすぎてもはや聞き流すばかりの曲