【中川透】伊藤忠商事は2日、10月から夜10時以降の社員の残業を禁止すると発表した。代わりに、就業時間前の午前5〜9時の時間外手当を、今の25%割り増しから50%割り増しとする。終了時間の区切りがない深夜の仕事を早朝に振り替え、社員の残業を減らすねらい。 国内勤務の一般社員と管理職の計2600人が対象。いまは50%割り増しの時間外手当を支給している午後10時以降になると一斉消灯し、残業できなくする。海外との取引で深夜の仕事がどうしても必要な部署などには、例外的な対応を設ける。 同社の平均残業時間は月約40時間だが、深夜の仕事を禁止することで月2〜3時間減らしたい考え。10月から試験的に半年間進めて効果をみたうえで、来年度からの本格実施を考える。 小林文彦人事・総務部長は「時間を区切ることで社員に効率的な働き方を追求してもらい、残業時間を減らしたい」と話す。 最新トップニュース