ブックマーク / cinemaking.hatenablog.com (172)

  • 「ラストナイト・イン・ソーホー」 - 映画貧乏日記

    「ラストナイト・イン・ソーホー」 2021年12月11日(土)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午前11時50分より鑑賞(スクリーン2/D-7) ~エドガー・ライト監督らしい世界が全開。美しく飛び切りスリリングなホラー映画 前作「ベイビー・ドライバー」が日でもヒットしたエドガー・ライト監督。そのせいか新作「ラストナイト・イン・ソーホー」はかなりの規模での公開。なんと、うちの近くのシネコンでも上映されているのを知ってビックリ。 それ以前の監督作が「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」と、どれも超マニアックな映画だったことを考えれば、信じられない躍進ぶりである。 しかも、過去作のほとんどがダメダメ男を主人公にした作品だったライト監督。今回の「ラストナイト・イン・ソーホー」は一転して2人の

    「ラストナイト・イン・ソーホー」 - 映画貧乏日記
  • 「悪なき殺人」 - 映画貧乏日記

    「悪なき殺人」 2021年12月6日(月)新宿武蔵野館にて。午後12時25分より鑑賞(スクリーン1/C-10) ~運命のいたずらでつながる5人の男女。想像を超えた驚愕の真実 一昨年の東京国際映画祭では相当な数の映画を鑑賞したと記憶しているが、それでも見逃した作品は多い。「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監督の新作「動物だけが知っている」も、見逃した1。その「動物だけが知っている」が「悪なき殺人」というタイトルで、このほど公開された。ちなみに同作は、東京国際映画祭では観客賞と最優秀女優賞に輝いた。 フランスの寒村で、一人の女性が車を残したまま失踪する。それをめぐる事件の顛末を、何人かの登場人物の視点から時間をずらして語る。それを通して思いもしない事実が明らかになるという趣向だ。 失踪したのはエヴリーヌ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)という女性。最初に疑いの目を向けられるのは、近く

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  • 「パーフェクト・ケア」 - 映画貧乏日記

    「パーフェクト・ケア」 2021年12月3日(金)新宿ピカデリーにて。午後1時55分より鑑賞(スクリーン8/E-12) ~ロザムンド・パイクの怪演が光る痛快な悪党どもの大激突! 認知症、知的障害、精神障害などの判断能力が十分でない人が、不利益を被らないように裁判所に申立てをして、その人を援助してくれる後見人を付けてもらう制度がある。これを成年後見制度という。 日にもある制度だが、アメリカの場合は裁判所と後見人に絶大な決定権が与えられているようだ。それゆえ、制度を悪用する後見人も多いらしい。それをネタにしたドラマが「パーフェクト・ケア」である。脚・監督は「アリス・クリードの失踪」のJ・ブレイクソン。コメディー色も散りばめた犯罪サスペンスである。 主人公のマーラ・グレイソン(ロザムンド・パイク)は、判断力の衰えた高齢者を様々な災難から守り、ケアをする法定後見人。多くの顧客を抱え、裁判所の信

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  • 「消えない罪」 - 映画貧乏日記

    「消えない罪」 2021年11月28日(日)シネ・リーブル池袋にて。午後12時30分より鑑賞(シアター1/G-6) ~妹を追い求める元受刑者を演じるサンドラ・ブロックの鬼気迫る演技 話題作を次々と送り出すNetflix。だが、加入していないから観られないのだ。だって映画館に行くので精いっぱいで、配信作品まで追いかける余裕なんてないんだもの。 サンドラ・ブロックが主演・製作を務める「消えない罪」は、Netflix作品。だから、当然観られない……と思ったら、あらラッキー! 配信に先立ち一部劇場で上映されたのだ。なかなかやるじゃないかNetflix。加入はしないけどね。 もともとは英国のTVドラマ「アンフォーギヴン 記憶の扉」を映画化したとのこと。監督は2019年の第69回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した「システム・クラッシャー 家に帰りたい」のドイツの新鋭ノラ・フィングシャイト。 許されぬ

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  • 「梅切らぬバカ」 - 映画貧乏日記

    「梅切らぬバカ」 2021年11月26日(金)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午前11時20分より鑑賞(スクリーン7/E-8) ~自閉症の息子と老いた母。加賀まりこ54年ぶりの主演作 54年ぶりの主演というのはギネス級の快挙ではないか!? 女優・加賀まりこが1967年の「濡れた逢びき」以来54年ぶりに主演した映画が「梅切らぬバカ」である。 タイトルの「梅切らぬバカ」は、「樹木にはそれぞれ特徴や性格があり、それらに合わせて世話をしないとうまく育たない」という戒めから転じて、「人間の教育においても自由に枝を伸ばしてあげることが必要な場合と手をかけて育ててあげることが必要な場合がある」ことを意味することわざ「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」から来ているらしい。 ちなみに作は、文化庁の委託事業で映像産業振興機構が実施・運営する「若手映画作家育成プロジェクト2020」から誕生したオリジナル企画。和島

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  • 「劇場版 きのう何食べた?」 - 映画貧乏日記

    「劇場版 きのう何べた?」 2021年11月23日(火・祝)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後1時35分より鑑賞(スクリーン5/H-11) ~同性カップルの日常を笑いとともに描く人気テレビドラマの劇場版 無事に検査入院から帰ってまいりました。いや、検査だから帰ってくるのは当たり前だと思うかもしれないが、実際に受けてみると「よくぞ無事に帰ってきた」と自分で自分を褒めてあげたくなるぐらいの大変な検査なのでした。まあ、病院の都合でホテルのような個室に入院できたのは良かったのですが(もちろん差額ベッド代なしで)。 さて、検査入院を終えて、しばらくは映画館に行けないと思ったものの……、近場の映画館なら何とかなるかと思い上映時間をチェック。しかし、観たい映画は時間が合わず、さして興味もなかった「劇場版 きのう何べた?」を鑑賞するハメになってしまったのである。 劇場版とうたっているように、もと

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    singark071781
    singark071781 2021/11/25
    久しぶりに映画館で見た作品がこちらでした🌈🌈🌈無事おかえりなさい。
  • 「ボクたちはみんな大人になれなかった」 - 映画貧乏日記

    「ボクたちはみんな大人になれなかった」 2021年11月14日(日)シネマ・ロサにて。午後2時30分より鑑賞(シネマ・ロサ2/D-10) ~ノスタルジックでセンチメンタルな若き日の恋の思い出 入院します……。といっても2泊3日で検査入院するだけなのだが、それにともなって退院後は仕事が忙しくて、1週間ぐらいは映画館に行けない感じ。よってブログも更新できないと思います。悪しからず。 というわけで、入院前最後の更新は変わった名前の作家が原作の映画。その名も燃え殻。残念ながら作品を読んだことはないのだが、その燃え殻が2016年に発表したデビュー作を映画化したのが「ボクたちはみんな大人になれなかった」である。 監督はCMやミュージックビデオを中心に活躍し、作が映画監督デビューとなる森義仁。脚は「そこのみにて光輝く」の高田亮が担当している。 ちなみに、作はすでにNetflixで配信されている。

    「ボクたちはみんな大人になれなかった」 - 映画貧乏日記
    singark071781
    singark071781 2021/11/20
    お大事にしてください。
  • 「愛のまなざしを」 - 映画貧乏日記

    「愛のまなざしを」 2021年11月12日(金)シネマ・ロサにて。午後2時5分より鑑賞(シネマ・ロサ1/C-7) ~亡きへの思いを巡り錯綜する男と女の感情 杉野希妃という女優をご存じだろうか。女優として演技をしながらプロデューサーを務め、さらに監督業にも進出している。日には珍しいタイプの女優である。 その杉野希妃がプロデューサーに名を連ね、主要な役どころで出演している心理サスペンスが「愛のまなざしを」である。 精神科医の貴志(仲村トオル)は、6年前に亡くなったの薫(中村ゆり)のことが忘れられず、心のバランスを崩して精神安定剤を手放せない日々を送っていた。そんな彼の前に、恋人との関係に疲れた女・綾子(杉野希妃)が患者として現れる。やがて2人は医師と患者という立場を超えて愛し合うようになる。しかし、亡きへの思いが断ちきれない貴志に対して綾子は異常な嫉妬心を燃やし、思わぬ暴走を始めるのだ

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  • 「花椒の味」 - 映画貧乏日記

    「花椒の味」 2021年11月11日(木)新宿武蔵野館にて。午後2時50分より鑑賞(スクリーン1/B-8) ~父の死をきっかけに出会った3人の異母姉妹の葛藤と成長 火鍋といえば、赤色の辛いスープが特徴の中国の鍋。日でもおなじみだが、残念ながら私はべたことがない。その火鍋店を舞台にした香港映画が「花椒(ホアジャオ)の味」だ。エイミー・チャンの小説「我的愛如此麻辣」をもとに、香港の女性監督ヘイワード・マックが脚・監督を手がけた。 旅行代理店で働くユーシュー(サミー・チェン)のもとに、父リョン(ケニー・ビー)が倒れたという知らせが届く。急いで病院に駆けつけるが、すでに父は死んでいた。久しぶりに父の経営する火鍋店「一家火鍋」へ行き、遺品の携帯電話を確かめていたユーシューは、そこに自分とよく似た名前を見つける。 父の葬儀の日、葬儀場には台北から来た次女ルージー(メーガン・ライ)、重慶から来た三

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  • 「スウィート・シング」 - 映画貧乏日記

    「スウィート・シング」 2021年11月6日(土)新宿シネマカリテにて。午後2時35分より鑑賞(スクリーン2/A-5) ~モノクロ映像で綴る頼る大人を失くした姉弟の旅路 東京国際映画祭も閉幕。私が唯一鑑賞した「もうひとりのトム」は最優秀女優賞を獲得した。なるほど、主演のフリア・チャベスの演技はすごかったもんねぇ。この映画、はたして日公開はされるのか。公開されるにしても、たぶん1年後ぐらいだろう。 そんな中、昨年の第33回東京国際映画祭の「ユース」部門で上映された映画が公開になった。アメリカ映画「スウィート・シング」である。ちなみに、東京国際映画祭上映時のタイトルは「愛しい存在」。 監督はアメリカのインディーズ映画界で活躍し、「父の恋人」「イン・ザ・スープ」「フォー・ルームス」などの秀作を1990年代に送り出したアレクサンダー・ロックウェル。経歴を見ると2010年の「ピート・スモールズは死

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  • 「もうひとりのトム」 - 映画貧乏日記

    「もうひとりのトム」 2021年11月5日(金)第34回東京国際映画祭コンペティション部門(TOHOシネマズ シャンテ)にて。午後12時10分より鑑賞(スクリーン3/D-7) ~向精神薬の過剰使用を背景に親子の強い絆を描く ここ数年、東京国際映画祭の関係者パスをもらい、タダで15~25映画を鑑賞させてもらっていた。だが、今年は声がかからず。まあ、どっちみち今年は忙しくてほとんど行けそうになかったから、いいのだけれど。 とはいえ、全然行かないのも悔しいので、空いた時間を狙って自腹で(1600円)行ってきた。ちなみに、昨年までは六木で開催されていたが、今年から有楽町・日比谷界隈での開催となった。鑑賞したのは、コンペティション作品「もうひとりのトム」。 映画の冒頭はエレベーターの中。子供を連れた母親がいる。子供はひたすら落ち着きがない。女の子だ。あれ? 名前はトム? 何だ、髪が長い男の子か

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  • 「モーリタニアン 黒塗りの記録」 - 映画貧乏日記

    「モーリタニアン 黒塗りの記録」 2021年11月1日(月)池袋HUMAXシネマズにて。午後2時55分より鑑賞(スクリーン6/C-10) ~緊迫のサスペンスの先に見える権力のおぞましい策謀 悪名高きグアンタナモ収容所。2001年の9.11米国同時多発テロの後、キューバのグアンタナモ米軍基地に設けられた収容所だ。そこに正当な司法手続きのないまま長期間にわたって拘禁され続けたモーリタニア人、モハメドゥ・ウルド・スラヒの手記を映画化した社会派サスペンスが「モーリタニアン 黒塗りの記録」である。監督は、「ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実」「ラストキング・オブ・スコットランド」のケヴィン・マクドナルド映画の冒頭はモーリタニアでのパーティーの場面。モハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)という青年が楽しそうに過ごしている。そこに当局の人間が訪れ、彼に話を聞きたいという。モハメドゥは心配する母親

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  • 「ビルド・ア・ガール」 - 映画貧乏日記

    「ビルド・ア・ガール」 2021年10月27日(水)グランドシネマサンシャインにて。午後2時25分より鑑賞(スクリーン9/e-8) ~16歳の女の子のハチャメチャな成長劇 若さは暴走である。ついつい図に乗ってとんでもない方向に走ったりする。若さゆえの無鉄砲さだ。 というわけで、若い主人公が図に乗って大暴走するドラマが「ビルド・ア・ガール」だ。英国の女性作家キャトリン・モランの半自伝的小説を、自らが脚を手がけて映画化した。監督はドラマを中心に活躍するコーキー・ギェドロイツ。 一人の女の子の成長物語である。1993年、イギリス郊外に家族7人で暮らす16歳のジョアンナ(ビーニー・フェルドスタイン)は、学校に友だちもいない冴えない女子高生。いつも図書館で妄想しているような女の子だ。 家族もユニーク。犬の繁殖を手がけているものの、いまだに音楽が諦められない父(パディ・コンシダイン)。双子の育児に追

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  • 「かそけきサンカヨウ」 - 映画貧乏日記

    「かそけきサンカヨウ」 2021年10月19日(火)シネ・リーブル池袋にて。午後3時30分より鑑賞(スクリーン2/H-3) ~静かで繊細な10代の少女の恋愛と家族のドラマ ノートパソコンが壊れた。まだ買って3年弱。諦めるのももったいないので、とりあえず修理に出そうと思い池袋のヤマダ電機に行った。その帰り道、時間はまだ午後3時過ぎ。仕事はあるが、このまま帰るのはもったいない。そこで、久しぶりにシネ・リーブル池袋を覗いたら、「かそけきサンカヨウ」の上映時間にピッタリだったので鑑賞してきた。 窪美澄の短編小説を「愛がなんだ」「街の上で」などの今泉力哉監督が映画化した。今泉監督と言えば、恋愛映画の名手として知られるが、作も10代の若者のみずみずしい恋模様を繊細なタッチで捉えている。 主人公の国木田陽(志田彩良)は高校生。幼い頃に母の佐千代(石田ひかり)が家を出てしまい、父の直(井浦新)とふたり暮

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    singark071781
    singark071781 2021/10/23
    🌈🌈🌈
  • 「最後の決闘裁判」 - 映画貧乏日記

    「最後の決闘裁判」 2021年10月17日(日)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時より鑑賞(スクリーン5/H-12) ~3つの真実をめぐる歴史ミステリー。今の社会とも地続きの女性のドラマ マット・デイモンとベン・アフレックといえばどちらも人気俳優だが、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」(1998年)の脚を担当して、アカデミー脚賞を受賞したことでも知られている。 その2人に、女性脚家ニコール・ホロフセナーが加わったチームが脚を担当したのが「最後の決闘裁判」である。今なお真相は闇の中と言われる中世フランスで実際に起きた強姦事件と、それをめぐる決闘裁判の行方を巨匠リドリー・スコット監督が映画化した。 最初に「決闘裁判とは何じゃらほい?」という人のために説明すると、当時のヨーロッパでは、裁判で証言内容がい違い真実がわからない時には、「神様なら真実を知っているだろう」という

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    singark071781
    singark071781 2021/10/23
    🌈🌈🌈
  • 「人生の運転手(ドライバー)~明るい未来に進む路~」 - 映画貧乏日記

    人生の運転手(ドライバー)~明るい未来に進む路~」 2021年10月11日(月)新宿シネマカリテにて。午後2時15分より鑑賞(スクリーン2/A-6) ~香港の失恋女性の再起物語。いろんな要素がギッシリと 最近、中国映画は元気だけれど香港映画はどうなんだろう。と思っていたところに公開された香港映画。「人生の運転手(ドライバー)~明るい未来に進む路~」。恋人に裏切られ仕事まで失った女性が、バス運転手となって再起を図る姿を描いたドラマだ。監督・脚は、香港に生きる男女のラブストーリーを多く手がけてきたパトリック・コン。 序盤は主人公のソック(イヴァナ・ウォン)の失恋までの経緯を綴る。冒頭で彼女は元カレのジーコウ(エドモンド・リョン)の結婚式に出席して、一騒動に巻き込まれる。なぜそうなったのか。ジーコウはチリソース店の三代目だが、正直言って仕事は無能。それに代わって、恋人のソックが商売に辣腕をふ

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    singark071781 2021/10/23
    🌈🌈🌈
  • 「アイダよ、何処へ?」 - 映画貧乏日記

    「アイダよ、何処へ?」 2021年10月8日(金)新宿武蔵野館にて。午後2時10分より鑑賞(スクリーン2/C-4) ~虐殺事件の悲劇を母の視点から描いたリアルなドラマ 旧ユーゴスラヴィア解体の動きの中で起きたボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争。1995年7月には、ボスニアのスレブレニツァで7000人のボシュニャク人がセルビア人勢力に虐殺される事件が発生した。それを母親の視点から描いたドラマが「アイダよ、何処へ?」である。 監督はサラエボ生まれで、「サラエボの花」などこれまでも自身が体験した内戦を描いてきたヤスミラ・ジュバニッチ。ストーリー自体はフィクションだが、史実をふまえて撮られたというだけにリアルで切実さが感じられるドラマだ。 1995年、夏。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの街、スレブレニツァ。この街は国連が安全地帯に指定していたため、国連保護軍(オランダ軍が主力)が基地を置いていた。主人公の

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  • 「由宇子の天秤」 - 映画貧乏日記

    「由宇子の天秤」 2021年10月7日(木)ユーロスペースにて。午後1時より鑑賞(スクリーン2/C-9) ~危ういバランスの上に立つドキュメンタリー監督。観客に「あなたならどうする?」と問いかける 前から気になっていた映画がある。ユーロスペースで公開されている春雄二郎監督の「由宇子の天秤」だ。春監督にとって前作「かぞくへ」に続く長編第2作となる。ベルリン国際映画祭パノラマ部門などに出品され、あちらこちらで高い評価を受けているようだ。あの町山智浩は「今年のベストワン」とまで言っている。公開から少し時間が経って、平日は多少空いているようなので観に行ってみた。 ドキュメンタリー監督の由宇子(瀧内公美)は、3年前の女子高生自殺事件を追う作品を制作していた。局の方針とぶつかりながらも、真摯な取材で真相に肉薄していく由宇子。その一方で、由宇子は父の政志(光石研)が経営する学習塾を手伝っていた。とこ

    「由宇子の天秤」 - 映画貧乏日記
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    singark071781 2021/10/09
    🌟🌟🌟
  • 「護られなかった者たちへ」 - 映画貧乏日記

    「護られなかった者たちへ」 2021年10月4日(月)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後4時5分より鑑賞(スクリーン7/E-9) ~連続猟奇殺人の背後にある震災の不条理さと人とのつながり ピンク映画出身で、超メジャーからインディーズ作品まで幅広く手掛けてきた瀬々敬久監督。「64-ロクヨン-」「糸」「8年越しの花嫁 奇跡の実話」などを代表作に挙げている紹介文が多いが、個人的には「ヘヴンズ ストーリー」や「菊とギロチン」などのインディーズ作品により惹かれるものがある。 その瀬々監督が、中山七里の同名ミステリー小説映画化したのが「護られなかった者たちへ」だ。松竹、アミューズ、木下グループ等が製作に参加したガチガチのメジャー作品である。 東日大震災を背景にした猟奇監禁殺人事件をめぐるミステリーだ。東日大震災から9年後の仙台で、福祉関係職員が全身を縛られたまま放置され餓死させられるという

    「護られなかった者たちへ」 - 映画貧乏日記
    singark071781
    singark071781 2021/10/09
    宮城が舞台で気になります。
  • 「MINAMATA ミナマタ」 - 映画貧乏日記

    「MINAMATA ミナマタ」 2021年9月30日(木)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後1時25分より鑑賞(スクリーン2/F-9) ~「水俣病」は終わっていないことを訴えるジョニー・デップらの強烈な思い 水俣病。熊県水俣市のチッソの工場が海に流す有害物質によって、多くの人々が水銀中毒で亡くなったり、重い障害を負った公害病だ。 これまでに石牟礼道子の文学作品をはじめ、書籍、ドキュメンタリー映画、写真、絵画といった形で様々に作品化されているが、今度はジョニー・デップが製作・主演を務め、写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集「MINAMATA」を題材に映画化された。 ユージン・スミスの伝記ドラマのスタイルでドラマは進む。1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する世界的写真家ユージン・スミス(ジョニー・デップ)だったが、今は酒におぼれ金にも事欠く生活だった。そんな

    「MINAMATA ミナマタ」 - 映画貧乏日記
    singark071781
    singark071781 2021/10/02
    とても気になります🌟🌟🌟