<日本ハム2−0西武>◇26日◇札幌ドーム 泣き続けた。試合終了前に、オリックスの敗戦を知った。9回表の攻撃中、渡辺監督から優勝を伝える小さな握手を求められた大久保博元打撃コーチ(41)は、もうダメだ。大きな顔は真っ赤。子どものように、人目もはばからずに号泣した。試合が終わったベンチで、選手に抱きつき、渡辺監督としがみつくように抱き合った。「監督を胴上げするためにやってきた。本当に死にたい。人生、終わってもいい」。誰よりも熱く、優勝をかみしめた。ビールかけでも泣き続けた。わけわからず「つらい…」ともらし「おかわり君」にはキスをした。 就任当時、渡辺監督から「ファンが見たいのはホームランだ」という命題を受け、デーブ改革が始まった。大リーグ取材で学んだ早出練習「アーリーワーク」の導入は今や西武の代名詞になった。「最初はAクラスに入るのもキツいと思ってた。でも、時間がかかると思っている練習を