今夏の甲子園を占う各地区大会の予選展望が各雑誌でピークを迎えている。 どこも“清宮、清宮、清宮”と大きく取り上げる一方、最近の特集で必ず取り上げられるのが、元プロの指導者の存在である。 プロ野球出身の監督は、年々増えてきている。 日本の野球界にはプロ・アマ規定というルールがいまだ存在している。プロとアマは交流してはいけないという断絶の歴史があり、プロ経験者は高校球児を指導できなかった。 これは、元プロ野球選手の再就職先が限られるという問題だけではなく、様々な経験をした人物の知識や財産を、野球界全体に還元できないという損失を生んでいた。 「本来は、指導者が学ぶ機関を作るべきだと思う」 だがこの流れを変えるため、1984年に「10年の教諭経験」という条件付きで道が開かれる。10年後の1994年には「5年の教諭経験」、1997年に2年と期間が短縮された。そして、現在はプロ・アマ合同の「学生野球資