学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設問題で、数々の疑問が晴れぬままだ。内閣府が「官邸の最高レベルが言っている」などと文部科学省に伝えたと記録された文書や、それが添付されたとみられるメールの写しなどについて、政府は5日の国会審議で「出所不明」を理由に再調査を拒否。政府側の答弁の中に、関係者の証言などとつじつまの合わない点も出てきた。 「文書の出所や入手経路が明らかにされていないわけで、改めて調査を行うことは考えておりません」。5日午前の衆院決算行政監視委員会。松野博一文科相は民進党の今井雅人氏にこう答弁した。 今井氏は、加計学園の獣医学部新設をめぐり、文科省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」と言われたと記録された文書が添付されたとみられるメールの写しに、送信者や受信者の記載があると指摘。文科省の常盤豊高等教育局長も「同姓同名の(同省)職員は実際にいる」と明らかにした