新型コロナウイルスによる新型肺炎は、南極大陸以外全ての大陸に上陸し、感染拡大は止まらない状況だ。前回、香港の新型肺炎対策に関する記事「人権より2次感染防止を優先、香港の新型コロナ対策」を書いたが、香港以上に、そして台湾をも超えるくらい新型肺炎拡大防止に成功しているのがマカオだ。経済的には自殺行為といえるような感染防止対策を自ら行った結果、感染拡大のリスクが最も低い都市の1つとなった。 マカオと言えばカジノだ。マカオが2006年にラスベガスを抜いて売上トップになり、19年の売上は2925億パタカ(約3兆9500億円)に上る。マカオ政府の歳入の80%はカジノからの税収で、マカオ訪問者の約9割が中国本土からの観光客だ(19年のマカオへの観光客数は約3600万人)。日本の観光業も中国人観光客に依存しているが、その比ではない。 次々と展開されるマカオの感染拡大防止対策 時系列でみると、旧正月(20年