第20講義 形而上学 形而上学とは 第一の哲学 本日は、アリストテレスの『形而上学(けいじじょうがく)』に書かれていることを中心に見ていきたいと思います。彼は、師プラトンのイデア論を否定し、新しい存在についての概念を持ち出しました。それをやります。 アリストテレスは、人間の知が働く場面を三つに分けました。「作る」「行う」「見る」の三つです。先週、黒板にアリストテレスの著作群のカテゴリー分けを5つ書きましたね。5番目の「制作術」に関する著作は「作る」に対応します。4番目の「実践学(倫理学・政治学)」が「行う」に当たります。2の「自然学」と3の「形而上学」が「見る」に当てはまります。1の「論理学」については、先週やりましたね。他の学問の「道具」でしたね。ギリシャ語で何だった? そう、〔オルガノン〕。 「見る」に対応する〔自然学〕と【形而上学】。アリストテレスによれば、〔自然学〕は〔第二の哲学〕