トヨタ自動車が取引先となる部品メーカーに部品価格を現在より3割引き下げるよう要請したことが22日分かった。自動車各社による新興国市場向けの低価格車の投入で、価格競争が激化すると判断した。3割という大幅引き下げを求めたのは10年ぶり。 来年3月までに部品ごとに製造コストの削減目標を決める。2012年前後に発売するすべての新型車を対象に部品の素材や仕様、設計などを全面的に見直し、販売価格を抑える方針。 見直しの対象は、「クラウン」などの高級車、「カローラ」などの世界販売車、「ヴィッツ」などの小型車、さらに高級車ブランド「レクサス」などすべての車種。走行性能や安全性の確保を条件に、より安価な素材に切り替える。 同社はこれまでにも取引先に対して部品価格の引き下げを求めてきたが、今回の大幅引き下げ要請で、部品メーカー各社の今後の業績にも大きな影響を与えるとみられる。