西谷修－Global Studies Laboratory 時事的なコメント、関連企画のお知らせ、その他西谷の仕事に関連する公開用ノートなどを、雑誌のコラム感覚(?)で公表しています。 秋は学会のシーズンである。ここ数年縁があり、今年もひょっとして外大GSLでJ-Pデュピュイとかナオミ・クラインを呼ぶことができたら、この学会でも講演してもらおうと考えていたある学会のシンポジウムをのぞいてみた。「都市と災害」という時宜にかなったテーマだが、実は去年から準備されていた企画だ。とりまとめは信頼のおける人たちだったので多少は期待がなかったわけではない。 ところが蓋を開けてみると、最初に発表をしたのは「わたしは社会学者」と称する人物の、「都市」なるものと「都市現象」のどうどうめぐりの解説。都市には災害がつきものなのか（「火事と喧嘩は江戸の花」）、都市そのものが災害なのか、だから都市は衛生管理（さまざ