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  • 『切りとれ、あの祈る手を――<本>と<革命>をめぐる五つの夜話』佐々木中(河出書房新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「情報と文学の関係」 著者の佐々木中氏は『夜戦と永遠 フーコー・ラカン・ルジャンドル』(2008年)という大部の思想書で、注目を集めた。書でも特にルジャンドルが重要な導きの糸となっているものの、主題はあくまで「文学」に据えられている。 では、佐々木氏の文学観はどのあたりにあるのか。彼の語りは一種憑依型で、独特のリズムがあるが、言わんとすることは比較的単純である。すなわち、無味乾燥な「情報」の摂取にまで切り詰められた読書行為を、徹底して身体的で崇高なものとして捉え返すこと、これである。佐々木氏にとって、それはほとんど、読めないテクスト(聖典)を読み、しかも書き換えるという逆説的行為に近い。ゆえに、文盲であったムハンマド、読むことを「祈りであり瞑想であり試練である」といったルターが高く評価される。あるいは、ダンスや音楽を通じた「革命」が志される。 逆に、書では、「情報

    『切りとれ、あの祈る手を――<本>と<革命>をめぐる五つの夜話』佐々木中(河出書房新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    sittitai
    sittitai 2010/12/03
  • 『アメリカ文学史』平石貴樹(松柏社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「半径2メートルで語る」 文学史とは、言ってみれば結婚式のスピーチのようなものである。「新郎新婦、どうぞご着席を」にはじまって、「こんなに笑顔のかわいらしい花子さんをもらって幸せな山田君よ」とか「辛いときこそ力を合わせてウンヌンカンヌン」などと、あれこれ言わなければならないことが決まっている。 何よりそれは〝演説〟なのである。「アメリカ文学」という、実はあるんだかないんだかよくわからないものを、まるでそこにあるかのように指差し、ひっくり返したり持ち上げたりしながら、呼びかけ、連呼し、賞賛する。つまり、〝自分の声〟で語る余地は非常に少なくて、お約束のことをよそ行きの強張った声で、しかも延々と数百頁にわたって語り続けなければならないのである。何と因果な商売だろう! 読む方だってたまったものではない! というわけで文学史というのは通読するものではないと筆者は思ってきた。 し

    『アメリカ文学史』平石貴樹(松柏社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    sittitai
    sittitai 2010/11/24
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